吃音だと面接に落とされるのか?
結論から言えば、それはNOです。なぜなら、吃音はあくまであなたの特徴の一部でしかないから。
そう、面接官だって、これからずっと一緒に働いていくパートナーを一要因だけでは決めつけることはできません。
しかし、面接官への印象を損ねれば、その後の信頼関係に響いてしまうことは確か。
だからこそ、吃音でない人と比べれば、面接対策はより大切になってきます。
でも、どんな面接対策をしたら、落ちることなく合格を掴み取れるのか…。
そんな吃音の面接対策について詳しくご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
吃音の面接対策①面接でどもると落とされるのはなぜか?を知る
吃音の面接対策として、初めにするべきこと。
それは、なぜ面接でどもると落とされるのか?を自分の中で明確にしておくことです。
なんとなく印象が悪いから落ちるんだろうな、などと軽く考えていると、それこそ面接で印象が悪いまま終わってしまいます。
大事なことは、
- なぜどもると印象が悪いの?
- じゃあどうしたら印象を変えられるの?
ということを突き詰めて考えること。
これがとても重要なんですね。
面接で受かるには「今の自分がどうやったら面接に受かるのか」を、どれだけ考えられるかの勝負と言っても過言ではありません。
当たり前ですが、誰でも短所であり欠点を持っています。
そして、良い部分だって必ずありますよね。
面接では、短所をいかに目立たないようにし、良い部分で面接官の目を釘付けにするか、というのが受かるためのポイントです。
ですから、断言してしまえば、あなたが吃音か吃音でないかは面接では大して重要ではないということ。
そして、面接では吃音以外のあなたの魅力で面接官を魅了することだけを考えてください。
「この人は多少どもるけれど、それを差し引いても、うちで働いてほしい人材だな」
面接官に、このように思わせることを目標にしましょう。
ここで、面接官が面接をする本当の目的をお伝えします。それは、
- あなたを雇うことで、どれだけ良い効果をもたらしてくれるのか?(メリット)
- 逆に、あなたを雇うことでどんなマイナスがあるか?(デメリット)
これを面接官が見極めること。そして、その場が面接なのです。
つまり、あなたを雇うことによるメリットとデメリットを面接官は判断していくのです。
だからこそ、面接官にこの判断をしやすいような材料を与えていくのが、面接の受かり方。
会社はお金を儲けるためにあるので、ボランティアではありません。
だから、少しでも雇うメリットが多い人を面接で採用したい。
そして、その考え方でいけば、会社にとってデメリットの方が勝る人材は面接で落とされるという仕組みです。
つまり、面接官に対して、
- 私を雇うとこんなに役に立ちます!これだけ良い仕事ができますよ!
- 私を雇っても、デメリットはたったのこれだけ!メリットの方が多いから、絶対雇うべきですよ!
これらを面接で(遠回しに、でもハッキリと)アピールしていくことが大切です。
ここで、「自分にはそんなにアピールできるポイントがあるかな…」と不安になってしまう人がいるかもしれません。
でも、はっきり言ってアピールポイントなんて、正直どうでもいいんです。
長所もあれば短所もあるのが人間です。みんな大して変わりません。
そんなに大きな差があったなら、面接をしなくたっていいくらいなんです。
それを比べて見ないと分からないから、面接をしているんですよね。
大事なのは、面接という場で自分をどう見せるかです。
というのも、初対面の人間同士が長くて数回の面接で腹の底から分かり合うなんて、到底無理ですよね。
だからこそ、面接官は自己紹介や志望動機などのありがちな項目で、これらの基準を判断しようとしてくるのです。
でも、この考え方を知っておけば、ただ単に目の前の質問にアタフタ動揺することは無くなりますよね。
ここまでで、面接で大切なことが少し見えてきたのではないでしょうか?
そう、吃音という短所があったとしても、それに勝る長所に面接官の目が行けば、必ず受かるということ。
大切なのは、面接での自分の見せ方。
次に、面接官にあなたの魅力しか見えなくする方法をお伝えします。
吃音の面接対策②吃音カミングアウトで短所を長所に変える方法
吃音だと面接で落ちるのは、なぜなのか?
それは面接でどもることで、面接官がこう判断するからです。
「この人はコミュニケーション能力が低いな」
そう、面接官は吃音だから、という理由で面接を落としているわけではないということ。
もしかすると、当たり前だ、と思われるかもしれませんが、実はこれって意外と重要なんです。
それは、裏を返せば「コミュニケーション能力に問題はない」と思わせれば勝ちということだから。
これって吃音を治せと言われるよりも、よほど楽なことだと思いませんか?
でも、吃音=コミュニケーション能力が低いのでは…と考えて、落ち込んでしまうかもしれません。
しかし、それは全く別もの。
コミュニケーション能力が低いと思われるのは、一言で言えば「この人、何考えてるかわかんない」と思われてしまうこと。
吃音は確かに、どもることがあったり言いたいことが上手く伝えられなくて、苦労しますよね。
でも、言いやすい言葉を選んだり、表情や伝え方を工夫することでいくらでも伝える方法はあります。(それについては、後述します。)
面接という限られた時間の中で、自分を雇うメリットを面接官に伝えるためには、手段や妥協を選んでいる場合ではありません。
気持ちというのは聞こえるのではなく、伝わるものです。
伝えることができれば面接官の気持ちは動きますし、コミュニケーション能力の高さの証明にもなります。
加えて、面接や履歴書では、吃音であることをカミングアウトすることをおすすめします。
その理由は、コミュニケーション能力を示すことにつながってくるからなんですよね。
そもそも、なぜ面接官がコミュニケーション能力が低い人を嫌うのかと言うと、「この人、何考えてるかわかんない」からですよね。
そういった人を雇えば、仕事を覚えるのも大変だろうし、逆に足を引っ張られるのでは?と考えてしまいます。
もちろん、面接で完璧にどもることなく話すのは、吃音の場合は難しいでしょう。
だから、そう思われてしまう部分は少なからずあります。
面接でどもることがあれば、「この人、大丈夫?なんでどもるの?」と面接官は思います。
つまり、どもる理由が知りたいんですよね。
だから、面接でどもる=コミュニケーション能力が低い、とはなりません。
すごい緊張しているのかもしれないし、何か理由があるのかもしれない。
面接官は、とにかくその理由を探します。
その理由が、会社にとって足を引っ張るもの(デメリット)なのかを確認するためです。
しかし、その理由が分からなければ、単に「コミュニケーション能力が低い」の烙印を押されてしまいます。
そうならないためにも、面接でどもる理由(つまり、吃音)を伝えておくということ。
そうすることで、湧いた疑問の落とし所を面接官に与えてあげるのです。
「あ、だからどもるのね」面接官がそう納得したら、マイナスは減らすことができます。
その後、面接官は「でも、どもるということは仕事に支障がないのかな?」と考えます。
そこで、吃音でどもることはあるけれど、コミュニケーション能力には問題がないことをアピールしましょう。
そうすることで、短所があってもそれを挽回できる能力がある、ということを伝えることができるんですね。
「これは立派な長所だ」ということを面接官にアピールすることができるのです。
このアピール方法は、吃音だからこそできる特権ですので、ぜひ利用してくださいね。
でも、コミュニケーション能力をアピールする方法が分からない、という人もいると思います。
コミュニケーション能力をアピールする方法は、以下を参考にしながら、あなたのオリジナルを考えていきましょう。
- 笑顔で話すことを心がけ、明るく人なつこい印象を与える
- 吃音でも落ち込まずに、前向きだという印象を与える
- なるべく面接官の目を見て、話をする
- 話すことよりも伝えることを意識して、ゆっくり話す
- 聞き取りやすい大きな声で話す
- 面接官や他の面接者の話を聞くときはうなづいたり、相づちを打つ
- 話すのは苦手でも、誠実で真面目な性格をアピールする
- 吃音を克服しようと努力していることを伝える
また、面接で吃音をカミングアウトすることで、面接している会社の本性を見破ることもできます。
もし、仮に吃音と言っただけで顔色を変えるような会社ならば、働かない方がマシです。
そんな会社は、倫理に反したことを平気でする可能性があるので、こちらから願い下げましょう。
逆に、親身に対応してくれる会社であれば、働いてからも安心ですよね。
面接に受かることはゴールではなく、あくまで始まり。
こちらも会社を面接している、という気持ちで堂々といきましょう。
吃音は面接で落とされる?のまとめ
吃音でも面接で十分勝負できる。
そんな風に、前向きにとらえることはできたでしょうか?
誰にでも短所や試練はあるものです。
普段は何気なく笑っている友人や家族も、みんな何かしらを抱えて生きています。
でも大切なのは、それを乗り越え、バネにしていくことだと思いませんか?
そういった意味では、吃音自体を克服していくことも大きな意味があるでしょう。
また、面接においても、吃音を克服することは大きく有利になります。
面接でどもることが無くなれば面接合格がグッと近づいてくるので、こちらも参考にしてみてくださいね。
吃音の克服方法はこちら